「ミジメな老後」を送らないためのポイント



老後の落とし穴

 

 

「ミジメな老後」を送らないためには、老後のことをリアルに考えなければなりません。老後は何処に住むのか?誰と生活するのか?どの程度の暮らしをするのか?などを直視しなければなりません。

 

まずは夫婦だけでの生活を前提に考えることになるでしょう。多くの人は60歳代でリタイアするのですが、それでも体力気力共にほとんど衰えていないので、老後の生活の変化に上手に対応しにくいのです。

 

心配しすぎてうつ病、主人在宅ストレス症候群などになってしまう人もいますが、やはりポイントは老後の費用です。これは誰もが避けて通れません。

 

前述したような無駄遣いをしなかったとしても、老後1ヶ月当たりの最低予想生活費は「27万円」(住居の条件や地区によって違ってきます)となっています。金融広報中央委員会が毎年実施する「家計の金融行動に関する世論調査」でこうした金額が示されており、年金支給時に最低限準備すべき貯蓄額の方は2,071万円となっています。なかなかの金額です。しかし、これが現実的な老後生活の条件なのです。

 

さて、現在の生活費が30万円の人がいるとして、生活レベルが現状維持なら、老後も毎月30万円の生活費が必要です。多少節約するにしても25万円あたりまででしょう。物価の上昇もあります。物価上昇レベルが高まれば、その分老後生活は脅かされます。一般的には毎年1%程度の物価上昇を覚悟した方がいいでしょう。そんなことから、退職金の上手な運用もが求められてくるのです。

 

この大切な退職金を、今までと同じような外食、食生活、ショッピング、趣味などのために使ってしまうとピンチです。リタイア後は、公的年金だけでは間違いなく不足しますから、貯蓄の取り崩しをしていきます。老後約20年間の取り崩し金額を考えてみてください。とてもではありませんが、パーっと一度に使うことはできませんし、子供や孫からの「おねだり」にも要注意なのです。